尻尾がある
これが私のコンプレックス。
あ、「萌え~♪」みたいな可愛い尻尾とかじゃないですからね。
ほんと…けものフレンズみたいなのだったらどんなに良かったか…
残念ながらモノホンの尻尾です。
おしりの割れ目がはじまるちょうど上の所(まさに動物の尻尾が出ている所)に尾骨というものがあります。私はその骨が人より出ているようで、そこにまで皮膚が乗ってしまい、尻尾のようにみえるのです。
昔の名残で、私のように尾骨が出ている人、たまにいるそうなんです。(なので私は「人間の祖先は猿なんじゃないか?説」めっちゃ信じてる。)
画像検索すると出てきます。画像だと、かなり尻尾感あります。私が子供の頃にやっていたウッチャンナンチャンの番組で、尻尾がある男性も出てたけど、何と言うか前のものが後ろにもある!くらいの尻尾だった覚えがある。←その例え方よ。
幸いと言ってもいいのか、私はそこまでではなく、皮膚が乗って盛り上がって見える程度です。
ただ普通に生活していても擦れるので、尻尾の皮膚はカサカサというより、もはやガサガサ。おしりの皮膚のように柔らかいものではありません。汚ならしい感じが強い。
貧弱な身体つきなので、おしりも肉付きは無い方です。なので、普通に見え見えです。遠くから見たらバレないと思いますが、銭湯とかで後ろ歩いてる人にはモロバレだと思います。
自意識過剰だとも思います。
いや、そんなん誰もアンタの尻なんか見てへんわい。とも思います。
でもすごく嫌で周りの目が気になるんです。完璧に、確実に、コンプレックスです。
顔にアザがある方だって、大きなホクロがある方だっている、その方々に比べたら、お尻出して生活するわけじゃない、常に人目にさらしているわけじゃない。ならいいじゃん。とも思われるかもしれない。私だってそう思う。
でもコンプレックスには違いない。とも思います。
尻尾がある生活
小学生から高校まで、プールの着替えが嫌でしょうがなかった。とにかく早く水着を着る!とにかく早くパンツを穿く!とにかくお尻を出す時間を最小限にする!が目標でした。
友達と銭湯、友達とお泊まりも気になりすぎて楽しめなかったです。中学の時のクラスのみんなでお風呂がすごく緊張した。気を許せる友達ばかりじゃないわけです。プールみたいに隠すこともできない。もし尻尾見つかったら、いじめられたりするんじゃないかとか怖かった。
身体の負担はあまりありません。強いていうなら、腹筋かな。普通にすると尾骨が痛いので、どちらかのお尻に重心かけてしないとだめです。
お風呂で自分の後ろ姿を見るたび、ため息が出ました。泣いてしまった時もありました。
私の父も尻尾があるんです。遺伝なんだと思います。差別発言かもしれませんが、男性に尻尾があるのはまだいいと思うんです。男らしいという一言で収まりそう。
女性のイメージってどうしても柔らかい感じが強いと思うんです。なのに、尻尾て…。ミスマッチ感がすごいなぁと思う。
私が一番不安だった事
高校生の頃から新たな不安が出てきました。
セックスはどうすればいいんだ問題。
いつか裸を見せ合うであろう相手に、どんな反応をされるのか不安でしょうがなかったです。え、バックとかあるの!?いやいや、絶対無理やろ…わざわざ尻むけたくねぇ!とか思ってた。
見てわかる所のコンプレックスだったら、付き合った時点で相手は受け入れてくれてるわけです。
でも私の場合、いい雰囲気にならないとわからない。そしてそんないい雰囲気が無事に続くのか、それともぶち壊しになるのかもわからない。
だからといって、付き合ってそうそうに、
「いやー!実は私、ちょっと尻尾があってさー!ははは!」なんてことは言えない。私には言えない。というか、この時点でフラれそうだ。
以前書いた元彼の話。
彼とは結局キスさえなく寂しかったわけですが、内心ホッとしている自分もいました。尻尾バレなくて良かったと思ってました。
私の尻尾を知っている人
私の両親と兄弟、私の祖父母、親友の幼なじみ1人、そして夫。たぶんこれだけです。
あとは…今この記事を読んでくださっているあなたです。笑
幼なじみには、二人で旅行に行くことになった際にカミングアウトしました。
ほー、そうなんや~と、ものすごく普通に受け入れてくれた。私も、彼女は大丈夫だろうという謎の自信を持って伝えた。お互い家庭を持った今でも仲良くしてくれてる大好きな人です。
彼女にカミングアウト出来たことで、少し気は楽になりました。
けれど克服までは行きませんでした。
旅行の時もやはりお風呂は挙動不審だったし、仲良しだけど、何度も尻尾見られるわけじゃないわけで…。確か旅行の時に悩み相談もしたなぁ。「今後もし付き合った人に尻尾が原因でフラれたら辛いなぁ…」とかなんとか。大丈夫やって!と励ましてくれた。嬉しかったけど、やっぱり不安でした。
彼にカミングアウトしよう
カミングアウトしたのは確か付き合って4ヶ月ほど経った時。
元彼とは違い、どちらかと言うと彼はグイグイくるほうだったんですが、キスはするけどセックスはまだな状態。私が待たせてました。
のろけではないですが、彼はぐいぐいくるけど、優しくもあるので、待っていてくれました。怒りもしないし、いつもと変わらずデートしてくれる。いつもキスしてバイバイでした。
こんな自分としたいと思ってくれていることは嬉しいし、もちろん私も彼としたい。
でも尻尾を見せて、幻滅されるのも嫌でした。
なのでもう、先に言うてしまおうと思いました。もしフラれても、ダメージが少なく済みそうだという考えからです。(すっぽんぽんでフラれるのは絵面がちょっと)
衝撃の一言
ある日のデート終わり。車の中で言うことにしました。この日は朝から、言うぞ言うぞ…!しか考えてなくて、どこに遊びに行ったとか覚えていません。
「ずっと言わななと思とった事があるん」
「うん」
「私の事なんやけど、知っといてもらわなあかんことやって、」
「うん」
「あんな、」
泣くつもりなんて無かったのに、泣けてきてしまいました。付き合ってからどんどん好きになっていて、本当に好きで、フラれる覚悟もしていたつもりだったんですが、やっぱりフラれたくなんかなかったみたいで。
今日で彼と会えるの最後なのかもしれないと思ったら余計泣けてきた。
でもお互いのためにも言わんとあかん…!
気を取り直して…彼もゆっくりでええよとか言うてくれてる、どこまでもイケメンか。
そんなイケメンに向かってついに告げました。
「私な…人よりお尻の骨が出てるみたいで、その…尻尾みたいなんがあるんです」
「うん。
…で?」
「(で?て何やの)え、いや…以上です」
「!?え、それだけ!?」
「!?それだけって!だってキス以上する時に見えるで?嫌とちゃうん!?尻尾ある人とかおらんやろ!?」
「別にええやん!アサはアサやろ?」
安心と彼のイケメン具合が重なって余計泣いてしまいました。私に変わりはないんやからどうでもいいとの事でした。
泣くような事じゃないとまで言われ、「こっちはフラれる覚悟で伝えたんだよ」というと、「俺だって今からフラれると思って聞いてた」との事。
何が衝撃だったかって、彼にとって私のコンプレックスである尻尾は「で?」なんだなぁと。予想外すぎる返しに初めは戸惑いしかなかったけれど、後から考えると、私のコンプレックスをぶち壊してくれたのはあの「で?」でした。
コンプレックスの現在
受け入れてもらえたおかげで、その後は前ほど気にならなくなりました。セックスはやはりなるべく見せないように行いたいですが(笑)
娘が産まれてからはなおのこと気にしてる暇ないわいって感じです。
出産を経験したことも、コンプレックスを打開出来た要因のひとつかもしれません。
また出産記事で書こうと思いますが、陣痛中でも意外と頭は冷静で、助産師さんに尻尾見られるの嫌だなぁとか考えてました。笑
今となっては、夫に尻尾をネタにおちょくられています。尻尾が刺さったわーとか言うてきます、刺さるかーい。
新たな不安としては、娘に遺伝していないかということ。同じ思いをさせてしまうのが申し訳なくて、可哀想でならない。
もし遺伝していて、もし本人が悩んでしまったその時は、
本当の友達なら受け入れてくれるし、父ちゃんみたいなええ人と出逢えるから大丈夫やと、教えてあげねばと思っています。
克服まではいっていないように見えるかもしれませんが、気持ちに余裕が出来た今と昔では全然違います。すべてを見せて知ってもらった、そして受け入れてもらえたというのはこんなにも安心出来るものなのかと実感しました。
実は今度、夫の家族と旅行に行くんです。初めて女性陣と一緒に温泉です。克服したのか試してこようと思います。笑
(仲良くしてもらっている義妹ちゃんには前もってカミングアウトしました。)
尻尾がバレるかもしれませんが、それよりも娘が転ばないように気を付けて、温泉みんなで仲良く入ろうと思います。
最後に
私のコンプレックス克服話でした。
こうしたほうがいいよ!とか何のアドバイスも無いただの話ですみません。
夫には感謝しています。夫に腹が立った時とか、あの時のことを思い出して、優しい気持ちを取り戻したりしてます。笑
リア友にもコンプレックス言うてないのに、ネットで言うてどないやねんって感じですよね。私もそう思う。←
綺麗事かもですが、コンプレックスがあっても元気に生きてるよー!という感じが誰かに伝わればなぁと思って書いてみました。
大事なのはやっぱり見た目じゃなくて中身ですよね!キラッ(綺麗事代表セリフ!)
尻尾はコンプレックスですが、結婚してからは「尻尾はあってもいいから、片頭痛消えされ…」って思ってます。ほんと元気が一番です。
最後まで読んでくださり、ありがとうございます!ではまた!